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続く種明かし

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昨日の記事を要約すると、
虫の糞に似せた巣に隠れて葉を食べるバラルリツツハムシを餌の昆虫であると見抜いて、
それを自分の巣に運んでいるウメマツオオアリの賢さに感心したという内容であった。

ウメマツオオアリの獲物がバラルリツツハムシと判ったので、
今度はバラの葉に止まっている虫の糞に似せた巣を探してみたのだが一向に見つからない。
さては全部ウメマツオオアリの餌食になっだのだろうかと驚きながら、
バラの植わっている辺りを見回していると、
今度はシラーの葉にいる止まっているウメマツオオアリを発見した。
驚いたのは、今度は明らかに糞と判るのを盛んに物色している。
自分の体より遙かに大きな糞をどうやって運ぼうかと思案している様子だ。

さて、何の糞かと子細に観ると、
少し柔らかそうで、片方の先が次第に細くなっている。
アリの大きさから判断すれば、この小さな糞は小動物や鳥類でないことは確かだ。
多分昆虫の糞に違いない。それも幼虫では無く成虫の糞だろう。
今発生しているこのサイズの成虫で思い当たるのはコアオハナムグリ。
折角バラが咲いたと喜んだのも束の間、綺麗な花もコアオハナムグリの襲来で
あっという間にボロボロにされてしまうから、
コアオハナムグリはバラの花の憎しき大害虫なのだ。
そのバラの葉の下のシラーの葉に落ちていることからしても、
糞の姿形からしてもコアオハナムグリのものと見て間違いないだろう。

さて、怒りを鎮めて糞を物色中のウメマツオオアリに目を転じて思った。
餌になりそうで、何とか自力で運べそうなものであれば何でも巣に運ぶのでは無いかと。
そう言えば、小さな葉や木の破片を運んでいるクロオオアリを何度か見たことがある。
クロオオアリに限らず、アリ類は案外色んな物を巣に運び入れているのかもしれない。
ウメマツオオアリもその例外でないとすれば、
虫の糞に似せた巣に潜むバラルリツツハムシの幼虫を昆虫と見抜いて自分の巣に運んだのではなく、
餌を探索中に、偶々見つけた運ぶのに適当なサイズの獲物が、
バラルリツツハムシの幼虫だったということでは無いのだろうか。
こう見れば、ウメマツオオアリはハムシの擬態までも見抜いて仕舞う賢い昆虫などではなく、
ただのアリだという事になってしまい、評価も途端に天から地に急降下である。

脊椎動物の進化の頂点にあるのは我々人類。
一方の無脊椎動物の進化の頂点にあるのは昆虫類。
アリ類はその昆虫類の中でも更に進化したグループである。
アリ類は、昆虫類の進化の一翼を担った4の翅をわざわざ捨て、
一層の進化を遂げた知恵者なのである。
だから、人とアリ類は動物界の頂点にいるライバル同士と言って良い。
ウメマツオオアリはそんな賢いアリ類の一員だ。
ウメマツオオアリはきっと、糞に似せた巣に潜むバラルリツツハムシを餌の昆虫と
見抜いていたに違いない。
「ただのアリ」などと一蹴してしまってたのは失礼ではなかったかと反省するのである。
ウメマツオオアリの名誉挽回のためにも、
糞に似せた巣に潜んでバラの葉を喰うバラルリツツハムシを狙う姿を是非とも見つけ出さねばならない。

「ふん、ふん」とうなずきながら?だらだらと書き綴った記事にお付き合い頂き恐縮です。
「何だ、こんな落ちか、つまらない!」と糞害いや、憤慨されない事を祈るばかりです。
そして、益々ランクダウンし続けない事を・・・(笑)。



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by escu_lenta_05 | 2009-05-19 06:42 | ハチ・アリ
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