小さな谷川でオニヤンマのヤゴを見つけた。
オニヤンマは日本最大級のトンボだから、当然ヤゴも巨大だ。
水辺を掬って良く見つかるヤゴの中で、
巨大さではギンヤンマと並び両雄と言えるだろう。
ギンヤンマは池や湿地、川の緩やかな流れなどに生息する止水性のトンボだ。
一方のオニヤンマは、谷川や小さな川など水質の良い流水に生息する。
このように、巨大なトンボの両雄は、全く違う環境に住み分けている。
ギンヤンマはため池やビオトープなど、人の作った水辺環境でも棲めるが、
オニヤンマは水質の良い緩やかな流れが必要だから、生息環境がギンヤンマより限定されるため、
目にする機会はオニヤンマの方が遙かに少ないことになる。
昔の子供は、田んぼでトンボ採りに興じたものだが、
オニヤマよりもギンヤンマが貴重品扱いだった。
ギンヤンマの方が俊敏で捕まえにくいのも理由だが、
昔はオニヤンマが今よりずっと沢山生息していたという背景もあるだろう。
かつては里山を代表した巨大な昆虫が、近年ことごとく絶滅の危機に瀕している。
ゲンゴロウ、オオクワガタ、タガメなどがその代表だ。
巨大な生きものは目立ちやすいので、少しの数でも存在感があるから、
実際に生息数が減っていたとしても、その実態よりも減ったという印象が薄くなりがちだ。
それ故、見なくなったと感じる頃には、もうすっかり危機的状況になっていたりするのである。
さて、オニヤンマはどうなのだろう。
気になってREDの現状を調べてみると、東京都と沖縄県で指定されている。
沖縄県は本来生息地が限定されているので納得出来るのだが、注目は東京都である。
日本で一番都市化の進んでる地域でオニヤンマが貴重種となっている事実は、
日本の各地で同じような状況に成りつつあるということに違いない。
普通に見られると思っていたオニヤマだが、
気が付いてみればいつの間にか里山から姿を消してしまっていた巨大昆虫達と
同じ道を歩むことにならなければ良いがと、少し心配になってきた。
先ずは、オニヤンマが今どのくらい生息しているのか調べるのが先決だ。
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