庭の鉢植えのオニユリが咲いた。
近くの野道に生えていた株からムカゴを採取して、
それを鉢に播いて育てたものだ。
それ以来毎年4年、ずっと同じ鉢で夏に咲いてくれている。
株が大部増え、鉢が随分小さくなってしまったから、
この秋位にはそろそろ植え替えしてやった方が良いかもしれない。
俯き加減に咲くその花を下から覗くと、
バックには梅雨晴れの真っ青な空が広がっている。
胡麻粒のような黒斑を散りばめた朱色の花弁は、
エネルギッシュな夏盛りの空に少しも負けぬ強烈な存在感だ。
花蜜を求める虫達を誘惑するような、
くるりと後に反り返る大きな花弁と長く突き出た蕊。
これ程酷暑によく似合う花だったのかと、
活力に充ち満ちた花姿に新ためて驚かされる。
炎天に咲く花を眺めてやっと気づいたのは、
この花が梅雨明けを待ちかねるように咲き出すということ。
この近辺の今夏の梅雨明けは7月17日だった。
庭のオニユリが一輪咲いたのが翌日の18日。
やはり、梅雨明けの指標植物に間違いない。
念のために、拙著『「いきもの」前線マップ』のオニユリの頁を開いて見る。
事例の四国も能登の付近も、それぞれ梅雨明けの頃が開花日となっていている。
やはり梅雨明けを知らせる花と見て間違いはなさそうだ。
さらに確証のために、来年、再来年とデータを積み重ねてみなくては。
撮影:2010.07.20 / Canon Compact-Macro EF50mm F2.5
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