棚田沿いに走る車道の白線に赤いトンボが止まっていた。
この時期のトンボはセメントの塀やアスファルトなどの
地面に良く止まっている。
そんな場所は輻射熱で他所より暖かいからだろう。
例によって正面顔を狙って写してみる。
額に太い眉が二つ。
マユタテアカネである。
だが、額の色はマイコアカネのように随分と青白い。
胸の黒い斑紋や尾端(交尾器)を確かめると、
やはりマユタテアカネに間違いない。
マユタテアカネは夏場に山道の林縁などで出会うことが多いが、
晩秋になるとこうして水田や池の周りに集まって来るのである。
棚田の横のマンフォールのふたの上にもマユタテアカネの雄がいた。
交尾相手の雌を待ち構えているのだろうか。
さすがにもう繁殖期は終わったかもしれない。
しかし、1月上旬の記録もあるようだし、
今年は例年より温暖な初冬だから、
雄と雌が連結して産卵する様子がひょっとして
まだ見られるかもしれないと少し期待してみる。
撮影:2011.11.20 / NIKKOR ED70-180mm F4.5-5.6D
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