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大雪の小宇宙

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12月7日は二十四節季の「大雪」。冬至前日の12月21日までが大雪の気(期間)ということになる。先月は例年にない暖かさで、紅葉はかなり遅れ気味だったが、ここ数日は最低気温が8℃台まで冷え込むようになり、野山は一気に色鮮やかさを増している。林道に降り積もる落ち葉は、先日より更に深く積もり、大木の下は箒で掃き寄せたかのように厚く深く積もっていて、間違いなく仲冬の気配が漂い始めている。
大雪は太陽黄経が255度の点を通過する日。大雪の降る頃の意で、北国の山は雪に覆われ、北陸や中国地方の日本海沿岸にも雪が積もり始める。確かに北国では暦通りに積雪が記録されたようで、TVニュースにその様子が流されていた。近畿、四国、九州では十二月初旬から中旬に初雪が見られるが、雪国以外では厚く積もる程の降雪はまだまだ先のことである。東京や大阪では更に初雪は遅い。東京での過去30年の記録平均(平年値)は1月2日と驚くほど遅い。東京の初霜の平年値が12月14日だから、大雪の気は「雪」ではなく「霜が」降り始める頃なのである。
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雪は望めないにしてもその片鱗でもないものかと里山を歩いていると、初雪と見紛う風景があった。それは冬枯れで薄く赤茶に染まったススキの葉の上にあった。霰のような雪のような純白の塊だ。正体はワタアブラムシの仲間のカンショワタムシ。先日のブログに登場したエノキワタアブラムシと同様に、体に白い蝋物質を纏っている。遠目には薄く積もった雪のようである。
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カンショワタアブラムシはサトウキビの害虫として知られていて、ススキも寄主植物の一つである。エノキワタアブラムシでは有翅型も白い蝋物質を纏っているが、こちらはそういうことはないので、残念ながら小雪が舞うような風流を見せてはくれない。それでも、雪の季節の疑似体験をさせてもらったことに変わりはない。季節を写す小宇宙の住人に感謝である。
撮影:2011.12.07 / Canon EF16-35mm F2.8L(上)/
NIKKOR ED70-180mm F4.5-5.6D(中・下)
*クリックで画像は少し拡大します。
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by escu_lenta_05 | 2011-12-08 06:10 | 季節
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