代掻き前の水田にスズメが集まっていた。田に水が注ぎこまれて、あまり時間が経っていないのだろう。土の高くなった所が、浮島のように水上に顔を出している。スズメは、その島の上を盛んに動き回って餌採りに夢中だ。どれも、小さな嘴から溢れる程に昆虫の幼虫を銜えている。雛に与える餌を採っている親鳥に違いない。
急に田水が入ったので、溺れかけて浮島の水際に寄った昆虫の幼虫を漁っているのである。ここなら難儀して餌を探し回る必要もない。農耕の季節の工程を熟知した、里山に生きるスズメの賢い行動を垣間見ることが出来た。餌不足などの影響で、スズメは全国的に激減しているらしいが、それでもめげずに生きる姿が凛々しく見えて来る。
撮影時間:2012/06/14/Nikkor AF-S ED600mm F4DⅡ+TC14EⅡ
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