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カテゴリ:季節( 108 )

ウツギの花占い

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ウツギの花が満開だ。
先日の記事のタニウツギと同じように、ウツギもまた「田植え花」の一つである。
ウツギは記録に残る最古の生垣だそうで、
暦のない時代、庭先に咲くその花が田植えの頃合である事を伝えてくれたのだろう。
そして、田植えの時期は梅雨盛りでもあるから、
ウツギは「梅雨花」とも呼ばれる。

今年はウツギの花が例年になく沢山の花をつけていて、
里山を白く見事に飾っている。
今日の講演を聞いていただいた方から、
今年のウツギはずいぶん枝が下に垂れているようだがどうしてだろうとの質問があった。
近隣で見かける木も、上の写真のとおりにかなり垂れていると気づいてはいたが、
理由についてはそのとき直ぐには思い浮かばなかった。
帰宅後呼んだ本に、ウツギの花の咲き具合で作物の作況を占ったと書いてあった。
その本の一文によって、枝が垂れているのは花つきがとても良いからだとやっと閃いた。
ということは、今年の稲は豊作と占って良いのだろう。
国の内外で、天変地異のような悪い出来事ばかり起きている。
ウツギの花占いが間違いでないことを願うばかりだ。
撮影:2011.06.05 / TAMRON SP AF Di 90㎜ F2.8
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by escu_lenta_05 | 2011-06-12 21:24 | 季節

田植え花

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里ではタニウツギの花が盛りである。
タニウツギはスイカズラ科タニウツギ属の落葉小高木で、
田植えの時期に花が咲くので「田植え花」 や「早乙女花」と呼ばれるが、
そのとおり、里では田植えの最盛期である。

早乙女花は、花を下向きに水に浮かべた様子が、
菅笠をかぶって田植えしている早乙女に似ていることに因む。
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和名は山中の沢や谷など湿気のある場所に生育するとこによる。
ウツギ同様、枝の髄部が中空になるのが、名の由来と思われる。

ハナショウブ、ヤブカンゾウを「田植え花」と呼ぶ地方もあり、
これは「カッコウバナ」とも呼ばれる。

追記:知人より写真はタヌウツギ属のハコネウツギだとの連絡がありましたので訂正します。
タニウツギは、当市では山地部に生育するようです。

撮影:2011.06.04 / TAMRON SP AF Di 90㎜ F2.8

写真をクリックすると少し拡大されます。
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by escu_lenta_05 | 2011-06-06 18:22 | 季節

梅雨葵

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今年の近畿の入梅は5月26日で、平年値の6月7日に比べると12日早かった。
入梅や梅雨明けは気象庁の発表で知るのだが、
それを教えてくれる植物がある。
梅雨の期間に花が咲くので梅雨葵の別名を持つタチアオイである。

天保年間の「世事百談」に「花葵(タチアオイのこと)の咲きそむるを入梅とし、
だんだん標(すえ)の方に咲き終わるを梅雨のあくるとしるべし」とあるそうだ。
タチアオイの花の開化は下の方から始まり、日を追って次第に上へと咲き進む。
写真は6月2日の撮影だが、下の方に数輪咲いているから、
入梅の初期であることを、花の咲き具合から確かに知ることが出来る。

昔の人々は、季節と共に変化する身近な生物の様子をつぶさに観察して、
生物カレンダーとして日常の暮らしに役立てた。
自然との関わりが希薄になってしまった現代では、
このような生きものが発する貴重な信号をキャッチする機会も失われ、
それを積極的に利用しようとする人はもういないのだろう。
 
さて、そんな人の暮らしに大いに役立つ植物について、
「植物と暦」のテーマで6月12日に講演を予定しています。
場所は、毎年3回ほどお話をさせていただいている神戸製鋼さんの灘浜サイエンススクエアーです。
詳しくはHPをご覧下さい。↓
「植物と暦 ~人の暮らしと植物~」
入場無料、定員100名。事前申し込みの必要はありません。
撮影:2011.6.2 / Canon EF75-300mm F4-5.6
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by escu_lenta_05 | 2011-06-03 21:29 | 季節

田水張る

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明日は二十四節気の小満である。
本土より1月以上も入梅の早い沖縄地方ではすでに梅雨の盛りで、
この雨期は二十四節気の芒種まで続くことから、
沖縄地方では「小満芒種」と呼ばれている。
自宅周辺の田んぼ周りを車で走ると、ぽつりぽつりと田水が張られていて、
田植えも間もなくのようだ。
これから訪れる梅雨の雨の恵みで、早苗はすくすく成長する手はずだ。
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田水の張られた田に、早速カルガモがやって来た。
夫婦だろうか、仲良く畦に生えるスズメノテッポウを啄ばんでいる。
日本のカモ類の多くは冬鳥だが、
カルガモは日本では珍しく夏場でも見られる種である。
梅雨の最中、勢い良く成長する草やイネの陰に紛れて雛を育てる。
このカルガモ夫婦も、日本の稲作の農事暦に上手く合わせて
繁殖活動を始めるのだろう。
撮影:2011.5.8/ Canon EF75-300mm F4-5.6(上) /Nikkor AF-S ED600mm F4DⅡ+TC14EⅡ(下)
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by escu_lenta_05 | 2011-05-13 17:44 | 季節

春と夏の狭間の花

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二十四節気の穀雨の気(期間)は雨がちな季節である。
すっきりとしない日が続くが、穀物の種を育てる慈雨なのだから
嘆かずにありがたく思うべきなのだろう。

今日の里の景色は、そんな慈雨らしくどんよりとしているが、
曇り空の影響より、むしろ春霞のようである。
春霞の言葉の響きには詩情があるが、
その実態は、霧のような水蒸気によるものばかりでなく、
地面から舞い上がる埃、中国大陸から飛来する黄砂、
野焼きの煙などでも発生するのだから、
風情に浸ってばかりも居られない。

そういえば、今朝の天気予報では黄砂が大量に飛散するので、
マスクを着用したほうが良いと言っていた。
ヒノキの花粉が納まるかと思えば、今度は黄砂である。
気管支系の弱いものには気の休まる暇が無い。
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そんな鬱々とした気分を癒してくれる花が咲き出した。
林の縁を淡い青紫で彩るフジの花の季節である。
あと三日で立夏。
フジの花は、春と夏の狭間の標である。
晴れやかな季節は、その満開と共に間違いなくやって来る。
*写真はノダフジ

撮影:2011.5.3/ Canon EF75-300mm F4-5.6(上) /TAMRON SP AF Di 90㎜ F2.8(下)
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by escu_lenta_05 | 2011-05-03 21:30 | 季節

芽鱗落つ

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一週間前、家の周りでは、林のコナラが一斉に芽吹き始めた。
その木々の枝先には、冬芽の芽鱗を脱ぎ捨て、
銀色の産毛をいっぱい纏った幼葉が寄りそうように付いていた。
それから一週間、幼葉はそれぞれ葉柄を伸ばし、
驚くほどのスピードで展葉し、
まだ小ぶりだが、すでに成長した葉の姿に近づいている。

昆虫にとって、それは柔らかで美味しい旬のご馳走に違いない。
展葉を待ちかねるように越冬から覚めたのだろう、
その若葉の上には、グルメのコカシワクチブトゾウムシが早速姿を見せている。
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そんな萌え木のナラ林の中を歩くと、
林床に敷き詰められた落ち葉の上に、
茶褐色の種のようなものが無数に散り落ちている。
その剥かれた種の皮に見えるのは、
よく観れば、みな冬芽が脱ぎ捨てた芽鱗だった。
落ち葉の上だけでなく、
瑞々しい若葉の上にもちょこんと乗っかったりしている。
木々の枝先の若葉にばかり目を奪われていたら、
林床にも萌え木の季節ならではの風景が広がっていたのだ。

サクラやギフチョウばかりが春の訪れを知らせる風物ではないだろう。
ほとんど見向きもされない足元にも、
季節の移ろいを映し出してくれる
小さいけれども、確かな季節の標があった。
春の定番の生きものを写すより、
こちらの方が余程面白いと思えて来た。

さて、この風景をどう言葉で表現すればよいのだろう。
秋の終わりのモミジの「落ち紅葉」や「散り紅葉」を真似てみる。
「芽鱗落つ」それとも「芽鱗散る」
この言葉が春の季語になるには、どれも今ひとつですかね。

撮影:2011.4.21 (上)/4.22 (下)/TAMRON SP AF Di 90㎜ F2.8
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by escu_lenta_05 | 2011-04-23 21:56 | 季節

あしかび

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葦牙(あしかび)は葦の若芽のことである。
冬に葦を刈り取った葦原に、今の時期に行くと、
水辺で葦の芽吹きが始まっていて、
水面や岸辺に尖った新芽が点々と伸び出している。
その尖った新芽は牙や角、あるいは錐に見えるから、
葦の牙、葦の角、葦の錐などと呼ばれる。
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4月20日は二十四節気の穀雨。
この気(期間)の七十二候の初候は「葦はじめて生ず」である。
そんな水が温み出した春の風景を写そうと、池で葦牙を狙った。
なかなかアングルが決まらず、
夢中になってファインダーを覗いていて、
うっかり池の深みに長靴のかなり上まで入ってしまった。
長靴の中にたっぷり水が入り込み、
ズボンも靴下はもちろんずぶ濡れになった。
自然相手の撮影は、滑ったり転んだりと色々大変だ。
撮影:2011.4.20 / Canon Compact-Macro EF50mm F2.5

以前に書いたあしかびの記事もどうぞ。
http://colocasia.exblog.jp/5438415/
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by escu_lenta_05 | 2011-04-21 21:18 | 季節

芽吹き

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今は二十四節気の清明の気(期間)である。
清明は、「地上のすべてのものが清らかで明るい」頃のはずだが、
このところ、大気が霞んでいて、風景は清明らしくない。
スギ花粉は終わって、今はヒノキ花粉のピークだから、
ヒノキの花粉が飛散しているのだろうか。
しかし、この近辺にはヒノキ林はあまりないから、
黄砂が大陸からやって来ているのかもしれない。
見通しの悪い風景では、あまり写真の見栄えは良くないが、
霞があるのも春の風景に違いないから、
なにはともあれ、一枚写しておくべきだろう。
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この数日で、里山の木々が急に芽吹いた。
所々にヤマザクラの咲く山肌は、ナラの芽吹きで薄い銀色を帯びている。
それもまた、山の景色が霞んだように見える原因かもしれない。
この近辺に多いナラ類はコナラとアベマキである。
どれも一緒に芽吹くのかと思っていたら、そうではないようだ。
林縁の芽吹いたナラを見て行くと、
コナラの方は、銀色の産毛を纏った幼葉が展開を始め、すでに葉の形が見えている。
一方アベマキは、ようやく幼葉の柄が伸びだしたばかりで、
葉はまだ縮まったままである。
木々の芽吹きは、このように樹種によって微妙に遅速があるから、
この時期の山肌は、日毎に驚くほど変容するのだろう。
撮影:2011.4.14 /TAMRON SP AF Di 90㎜ F2.8
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by escu_lenta_05 | 2011-04-14 19:02 | 季節

寒い春

*講演のご案内
灘浜サイエンススクエアの自然教室で「神戸の水辺の鳥」の題で講演をします。
神戸の淡水域で見られる水鳥を50種程度スライドで紹介します。当方の題目は15:00~16:00です。 

清水孝之さんは、「六甲山の花シリーズ~六甲山のツツジ科植物~」を13:30~14:30に講演されます。

日時:3月27日(日) 13時30分~16時
場所:灘浜サイエンススクエア ホール
定員100名、参加費は無料で、事前申し込みは不要です。



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今日も寒い一日である。
ほんの少しの間ではあったが、朝方に雪が舞ったのには驚いた。
日中の最高気温はわずかに9度。
3月も下旬というのに、神戸では2月上旬頃の気温だ。

ツバキは春告げの花の筈だが、庭のヤブツバキはまだ蕾のままである。
大坂のツバキの開花平年値は1月29日だが、今年の開化は2月18日で、
平年より20日以上遅い記録だった。
宮崎や岡山でも一月以上遅い2月22日にやっと開花したという。
日本各地でツバキの開花が遅れている。
今年の春の歩みはかなり遅いようである。
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ソメイヨシノの開花平年値は東京が3月28日、大坂、神戸では3月30日となっている。
今年のサクラの咲きが気がかりなので、近くの桜並木の様子を覗いてみた。
やはり成長は遅れ気味のようで、開花はあと1週間位先になりそうだ。

サクラは低温が引き金になって、花芽が休眠から覚めるので、
寒の厳しい今年のような冬なら、例年より開花が早まると思っていたら、
春になっても冬のような寒さが続いて、花芽の成長が遅れたようだ。
それでも、木によっては開花もそう先のことではない感じに膨らんでいる花芽もあるから、
サクラの季節がそこまでやって来ているのは間違いない。
撮影:2011.3.25(上) /3.26(下) /TAMRON SP AF Di 90㎜ F2.8

*ご連絡等は右のメールにてお願いいたします。
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by escu_lenta_05 | 2011-03-26 18:06 | 季節

寒の戻りとツクシ

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寒い3月だ。
今日も昼間に9℃ほどしかなく、PCに向かって作業をする足元が寒い。
神戸の3月下旬の平均最高気温は13.9℃だから、
例年より5℃位低いことになる。
これは2月中旬の気温だ。どうりで寒く感じるはずだ。

この数日、室内作業が続いて、陽にあまり当たっていなかったから、
どうも短日鬱の気分だ。
暖房の燃料を買うついでに、近くの田んぼ周りをちょっと歩いて気分転換をする。

あぜ道でツクシの群落を見つけた。
ヒメオドリコソウ、オオイヌノフグリ、ノボロギクの花がそれを
囲むように咲いている。
ここだけはすっかり早春の風景だ。
どれも帰化植物というのは少しさびしいのだが・・・。
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浅く水の張る側溝にヌマガエルがうずくまっていた。
先日の暖かい日に、冬眠から覚めて出てきたのだろうか。
しかしこの寒さ、そのうろたえたような姿が気の毒である。
撮影:2011.3.24 /TAMRON AF28-300mm F/3.5-6.3 XR Di VC(上)
TAMRON SP AF Di 90㎜ F2.8(下)

*ご連絡等は右のメールにてお願いいたします。
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by escu_lenta_05 | 2011-03-24 21:07 | 季節