ブログトップ

Colocasia's Photo World

colocasia.exblog.jp

<   2011年 05月 ( 21 )   > この月の画像一覧

ガの本

e0089532_9333659.jpg

地際に出る小枝にガが止まっていた。
逆光に透かして見える翅が綺麗なのでカメラを向けた。
そのガはエダシャクの仲間のフタスジキエダシャク。
イタヤカエデなどのムクロジ科の植物を食樹にしているらしい。
胸部辺りのふさふさとした鱗粉が落ちることもなく綺麗なので、
羽化して間もない個体なのだろうか。
e0089532_9335549.jpg

ガといえば、最近ガに関する書籍が続けて出版された。
「日本の鱗翅類」「日本産蛾類標準図鑑Ⅰ」「日本産蛾類標準図鑑Ⅱ」である。
どれも大書である。もちろん内容のことだが、負けずに体裁も大きくて重い。

「日本の鱗翅類総説」はタイトルの通りに、
日本産のガやチョウの分類や生態を総見できるありがたい本である。
中でも、ガの幼虫の1000種が写真で出ているのはうれしい。
特に小蛾類では、保育社や講談社の蛾類の幼虫図鑑で取り上げられていない種が多く載せられている。

現在、邦産の蛾が一番多く載っている図鑑は講談社の「日本産蛾類大図鑑」である。
これは1000頁ほどもある図版編と550頁の解説編とが二分冊になっていて、
蛾を同定するには、机に二冊を同時に広げねばならないから、
正直とても使いにくい。
しかし、「日本産蛾類標準図鑑」の方は図版と解説が一緒で、1冊が300~400頁ほどで、片手に持って見られるから、はるかに扱いやすくなった。
また、「日本産蛾類大図鑑」と違い、
標本写真に和名が付いているのもありがたい。
「日本産蛾類大図鑑」の図版には和名は無いので、写真を眺めながら暇な時に種名を覚えるのは出来なかったから、未だにガの種名は不案内だが、これからは少しは名前が直ぐに言える種も増えることだろう。
だが、さらにⅢ、Ⅳの2冊が出版されるらしいから、4冊が出揃うまでには「日本産蛾類大図鑑」も並べて使う必要が在るわけで、机の上は暫くはガの図鑑で占領されることになりそうだ。

早く4冊揃えば同定作業もスムーズになりそうなのだが、「楽あれば苦あり」で、お値段が・・・。
ニコンD7000を買って充分お釣りが来そうなくらいで、貧乏暮らしには虫とのお付き合いもなかなか苦労は絶えない。
[PR]
by escu_lenta_05 | 2011-05-30 09:34 | チョウ

ベッコウガガンボ

e0089532_21204286.jpg

ガガンボはカを巨大にしたようなハエの仲間だ。
カやハエと聞いただけで嫌われてしまいそうだが、
このベッコウガガンボは黒とオレンジの派手な色彩で、
ほとんどの種が褐色系の地味な色合いのガガンボの中にあって
なかなかの美系だから、これなら大丈夫という人も多いだろう。

虫好きは、自分の趣味でつい芋虫などもブログに載せてしまうから
ページを開いた瞬間に閉じられてしまうこともきっと多いことだろう。
このベッコウガガンボにしても、虫好きの目で美しいと思うだけで
多くの人は気持ち悪いと思うかもしれない。
そうだとしたら、本当に申し訳ありませんが・・・。
撮影:2011.05.26 / TAMRON SP AF Di 90㎜ F2.8
[PR]
by escu_lenta_05 | 2011-05-28 21:21 | ハエ・アブ・カ

ミヤマカラスアゲハの幼虫

e0089532_1712351.jpg

林道の脇に生えるヌルデの葉にミヤマカラスアゲハの幼虫が止まっていた。
丁度4齢から5齢への脱皮を終えたところのようで、体はとても瑞々しい。

ところで、ミヤマカラスアゲハの食樹はキハダやカラスザンショウである。
ヌルデは食べないはずなのに変だと思い、
その上に枝葉を広げる大きな木を見ると、何のことは無い、
立派なカラスザンショウである。
脱皮をする前に、下のヌルデに移動して来ただけのようである。
e0089532_1715292.jpg

食樹のカラスザンショウは陽樹で、周りの木々が生長し
林が暗くなると、カシ類やタブなどの照葉樹に被圧されて消えてしまう。
里山の木々が利用されなくなり、木々が伸び放題の放置林が多くなり、
伐採跡の明るい林に真っ先に生え出すカラスザンジョウの幼樹を見る機会はめっきり減った。
林道の周辺のような陽の射す環境に、所々生えている位のものである。
伐採地に生える樹高の低い幼樹なら、
ミヤマカラスアゲハの幼虫を探すのは難しいことではないが、
最近の里山のカラスザンジョウは大木ばかりで、
枝葉はかなりの高さにあるから、この幼虫に出会うチャンスはかなり少ない。
わざわざ下まで降りて来て脱皮した幼虫に感謝である。
撮影:2011.05.26 / TAMRON SP AF Di 90㎜ F2.8
[PR]
by escu_lenta_05 | 2011-05-27 17:02 | チョウ

ミドリカミキリ

e0089532_21164787.jpg

このところ梅雨に入っているような雨の降り方である。
天気予報では、明日以降も雨の日が続くということだが、
ありがたいことに今日は午後まで何とか雨は降らないらしい。
外の撮影が出来る貴重な日になりそうだと、
急ぎの作業を横に置いて近くの山を歩いてみた。
e0089532_21171299.jpg

雨の合間とあって、林縁には色々な昆虫が姿を見せている。
中で一番目を引いたのがミドリカミキリだ。
メタリックグリーンの色彩で、
今にも降りそうな雨空の林に鮮やかに輝いていた。
撮影:2011.05.26 / TAMRON SP AF Di 90㎜ F2.8 (上) /CANON EF28-80mm F3.5-5.6 II(改)+Kenko TELEPLUS 2x(下)
[PR]
by escu_lenta_05 | 2011-05-26 21:17 | コウチュウ

スズメの巣立ち雛

e0089532_9384971.jpg

庭の梅の木の辺りで鳴いているらしい「チュン、チュン」というスズメの声が、
しきりと作業場に響いて来る。
親鳥と雛が呼び合う鳴き声のようである。
作業を中断してカメラを抱えて庭に下り声のする辺りを探すと、
若葉の隙間からブロック塀の上にいる雛が見える。
4月17日のブログの記事で紹介した、
メジロの親が巣作りの材料を調達に来た、
シュロのハンギングバスケットを吊した辺りだ。
でっぷりとしたお腹で、黄色い嘴の先が餌で汚れていて、
いかにも巣立って間もないという様子である。
さて、このシュロで作った巣で、メジロの雛も無事に巣立った雛なのだろうか。
e0089532_9391286.jpg

逃げる様子の無い雛を写している間、
少し離れたエノキの木から、雛を呼ぶ親鳥の鳴き声が聞えて来る。
そして、間もなく雛は親の呼ぶ方へ飛んで行った。
太っちょの体で、とてもそこまで飛べそうには見えなかったが、
目指す木まで重々しい体で一気に飛んで、
上手く枝に止まったのには驚いた。
こんな危なっかしいことを繰り返しながら、
雛は直ぐに親と変わらない姿になるのだろう。
撮影:2011.5.23 / Canon EF75-300mm F4-5.6
[PR]
by escu_lenta_05 | 2011-05-25 09:39 | 野鳥

イヌノフグリハバチ

e0089532_1854371.jpg

アベマキの葉に6㎜程のハバチが止まっていた。
以前登場したメスアカケバエの雌と同じように、
胸が赤く翅が黒い色彩をしている。
この配色は、鮮やかな緑の若葉の上では、
小さな体だがとても良く目立っている。
下の記事のベニカミキリやニホンベニコメツキのように、
わざわざ目立ちやすい色彩をしているのは、
これもまた毒のある他の昆虫に似せる擬態なのだろうか。

黒い体に赤い胸の取り合わせの昆虫は以外に多いと思う。
では、どんな昆虫がモデルになっているのだろう。
セアカヒラタゴミムやオオホソクビゴミムシなど
コミムシ類にはこの色彩の種が多く見られる。
ゴミムシ類は、臭い体液やガスの発射などで天敵から身を守っているから、
モデル候補として有力かもしれない。

と言っても、色彩が似ているからモデルであるとは限らないし、
そもそも、擬態の目的でこのような配色を
イヌノフグリハバチがしているという根拠も持ち合わせている訳でもない。
このハバチが天敵に捕食される頻度が低いと言うのであれば、
何かに擬態しているらしいという可能性は高いのだろうが、
イヌノフグリハバチに出会うこともそうそう無いし、
ましてやこのハバチが天敵に遭遇する場面に出会うことはまず無いに等しいだろう。
だから、このことはずっと未解決のままに違いない。
撮影:2011.05.15 / CANON EF28-80mm F3.5-5.6 II(改)+Kenko TELEPLUS 2x
[PR]
by escu_lenta_05 | 2011-05-22 18:54 | ハチ・アリ

コツバメの幼虫

e0089532_21572695.jpg

連れがシジミチョウの幼虫がいると言うので見に行くと、
アセビの枝の又になった所にコツバメの幼虫が止まっていた。
コツバメの幼虫の食樹はアセビやシャシャンボなどで、その花や花蕾を食べる。
終齢幼虫になると地上部に降りて蛹化し、
そのまま蛹で冬を越し、翌年の早春に羽化する。
e0089532_21582427.jpg

幼虫を夢中になって撮影していると、下に向かって動き始めた。
おそらく蛹化のために、幼虫時代を過ごしたアセビの木を離れて
地上に降りる最中だったのだろう。
コツバメは珍しいチョウではないが、幼虫に出会う機会は意外に少ないから、
このような場面に出会えると嬉しい。
撮影:2011.05.15 / Canon Compact-Macro EF50mm F2.5 (上) /CANON EF28-80mm F3.5-5.6 II(改)+Kenko TELEPLUS 2x(下)
[PR]
by escu_lenta_05 | 2011-05-21 21:58 | チョウ

赤いコウチュウ

e0089532_1852255.jpg

切り倒された竹の近くにベニカミキリがいた。
赤い翅なのに緑の葉に止まっているから、遠目でも良く分かる派手なコウチュウである。
見つけてくれと言わんばかりで、
これでは直ぐに鳥などの捕食者に見つかり食べらてしまいそうだが、
わざわざ目立つ体色なのには理由がある。
忌避効果のある液を出し捕食者から身を守っている
ベニボタルというコウチュウに擬態しているからである。
赤い翅と黒く長い触角で、本当にベニボタルにそっくりである。
e0089532_185252100.jpg

ベニカミキリを見つけた同じ林で、
またもやベニボタルに擬態しているニホンベニコメツキが見つかった。
こんなに直ぐに擬態者が見つかるのだから、
ベニボタルの体液は余程の効果があるのだろう。
撮影:2011.05.15 / Canon Compact-Macro EF50mm F2.5 (上) /CANON EF28-80mm F3.5-5.6 II(改)+Kenko TELEPLUS 2x(下)
[PR]
by escu_lenta_05 | 2011-05-20 18:53 | コウチュウ

田水張る

e0089532_17435848.jpg

明日は二十四節気の小満である。
本土より1月以上も入梅の早い沖縄地方ではすでに梅雨の盛りで、
この雨期は二十四節気の芒種まで続くことから、
沖縄地方では「小満芒種」と呼ばれている。
自宅周辺の田んぼ周りを車で走ると、ぽつりぽつりと田水が張られていて、
田植えも間もなくのようだ。
これから訪れる梅雨の雨の恵みで、早苗はすくすく成長する手はずだ。
e0089532_17422032.jpg


田水の張られた田に、早速カルガモがやって来た。
夫婦だろうか、仲良く畦に生えるスズメノテッポウを啄ばんでいる。
日本のカモ類の多くは冬鳥だが、
カルガモは日本では珍しく夏場でも見られる種である。
梅雨の最中、勢い良く成長する草やイネの陰に紛れて雛を育てる。
このカルガモ夫婦も、日本の稲作の農事暦に上手く合わせて
繁殖活動を始めるのだろう。
撮影:2011.5.8/ Canon EF75-300mm F4-5.6(上) /Nikkor AF-S ED600mm F4DⅡ+TC14EⅡ(下)
[PR]
by escu_lenta_05 | 2011-05-13 17:44 | 季節

ミノウスバ

e0089532_9412537.jpg

マサキの生垣に糸を垂らして宙ぶらりんをしている幼虫がいる。
ミノウスバの終齢幼虫だ。
マサキの芽立ちが始まる頃、枝に付いたミノウスバの越冬卵は孵化し、
まだ伸びきらない葉の裏で集団になり葉を食害し始める。
齢が進むと集団を解き、それぞれ回りの葉に取り付き盛んに摂食するから、
葉に一塊になっている初齢の集団を見つけ出して退治しないと、
折角若葉に覆われ綺麗になったばかりの生垣が、
あっという間に虫食いだらけにされ、無残な姿になってしまう。

宙ぶらりんの幼虫が丸々と太っているのは、
マサキの葉を思う存分食べたという証拠だろう。
この幼虫のいる辺りの生垣を見渡すと、
やはり葉は見事に虫食いだらけになっている。
芽吹きの頃は毎日注意して、初齢の集団を見つけ出しては退治するのだが、
日ごとに新しく孵化した集団が見つからなく成って来ると、
もうこれで孵化シーズンも終わりかと、生垣のチェックを止めてしまう。
これがいけないようだ。
中には随分日を置いてから孵化するのもあって、
チェックをしていない間にこんなに丸々と成長してしまっている。

終齢幼虫は糸を垂らして地面に降り、
幼虫時代を過ごした場所から離れ、石の下などで蛹になる。
最近、庭のあちこちで這いずり回る終齢幼虫を見かけるが、
これは生息域の拡大や遺伝子の交流のための行動なのだろう。

幼虫は緑に黒の縦縞のいかにも毒々しい感じだが、
実際に臭い匂いの毒液を出して、
鳥などの捕食者から身を守っている。
長い蛹の期間を過ごして晩秋に羽化する成虫は、
透明な翅で、黒とオレンジのふさふさの長い毛で体を覆い、
どことなく愛くるしい姿をしているからだろう、
生垣を荒らす害虫と知りながらも、
庭を這い回る毒々しい終齢幼虫をつい見逃してやっている。
そして、虫食いだらけの生垣に毎年嘆くことになるのだ。
撮影:2011.5.8/TAMRON SP AF Di 90㎜ F2.8
[PR]
by escu_lenta_05 | 2011-05-12 09:41 | コウチュウ