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トゲナナフシの幼虫



トゲナナフシの幼虫_e0089532_639440.jpg

里山を歩いていたら、ヒメカンアオイの新葉が出ている所があった。
急に暖かくなったので、新葉も一気に展葉している様子だ。
ヒメカンアオイはギフチョウの食草である。
情報ではギフチョウの産卵が始まっているようなので、
駄目基で葉の裏を一枚ずつ捲って卵を探してみた。
ほぼ見つからないと思われる所でも探してみるのが
意外な発見になる訳だから、無駄骨であろうとまず行動だ。
暫くすると、ヒメカンアオイの新葉の上に止まっている
トゲナナフシの幼虫を発見。
トゲナナフシは晩夏の頃に産卵して、越冬卵は早春が孵化するようだ。
まだ小さな幼虫だが、もうこれは2齢位なのだろう。

トゲナナフシは湿り気のあるやや薄暗い林に生息するナナフシ類の一種だ。
枯れ枝にそっくりで、林床付近にいることが多いので、
あまりお目にかかれない昆虫のひとつである。
だが、植物の新葉の出る頃には、
写真のように若齢幼虫が葉っぱの上に止まっているのを見る機会が多い。
孵化したばかりで、個体数が一番多いということもあるのだろう、
他の時期に比べると、この時期はトゲナナフシを最も見つけやすい。
他のナナフシ類と同様に、トゲナナフシも色々な植物の葉を餌にしている。
丁度ヒメカンアオイも新葉の季節。
しかも、トゲナナフシの生息エリアの地際に生えているから、
そんなお誂え向きの柔らくて美味そうな餌を見逃す訳はないだろう。
この幼虫もヒメカンアオイを食べにやって来たのかも知れない。

ところで、トゲナナフシは兵庫県や千葉県など4県でREDに指定されているから、
貴重な昆虫のひとつということだ。
上に書いたように、生息場所が林床付近であることや
地味な姿が人目に付きにくいので、
現実よりも少ない昆虫であると思われているように思う。
とは言え、どの地域でも開発や温暖化などによって、
林の乾燥化が進んでいるから、
トゲナナフシの生息環境が減少しているのは確かなことだろう。

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by escu_lenta_05 | 2009-04-14 06:38 | バッタ・カマキリ
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