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翅無しジョウカイボン



翅無しジョウカイボン_e0089532_625353.jpg

*講演のご案内
5月6日、里山の衰退と昆虫の減少との関連をメインに
神戸の里山と自然」と題して講演を行います。
お近くにお住まいで、興味のある方は是非お越し下さい。


ジョウカイボンがセイタカアワダチソウの葉に止まっていた。
翅が伸びていないので、一見羽化の途中のようだが、
頭、胸、足はすっかり固まっているから、
羽化からもう大分時間は経過しているはずだ。

昆虫の羽化では、羽化が始まり蛹の殻を脱ぎ捨てると、
小さく折りたたまれていた翅に血液が行き渡り、
翅は次第に大きく広がって行く。
蛹の殻を脱いでから翅が伸びきるまではとても短時間で、
何らかの原因で翅が傷ついたり、物に触れていたりすると、
出来損ないのまま翅が固まってしまう。
こうなると、飛ぶことは出来ないから、
アリに集られたり、トカゲやカエルなどの天敵に喰われて仕舞う事になる。

このジョウカイボンは、何かの理由で翅が伸びきらなかったのではなく、
蛹の段階で翅の出来る組織が発達しなかったか、存在しなかったのだろう。
もし羽化失敗なら、もう少し大きな歪な翅の痕跡がありそうなものだ。
恐らく偶々翅を作る遺伝子情報が欠落していたと見て良さそうだ。
出来損ないの遺伝情報のために、
このジョウカイボンは直に天敵に喰われてしまう運命なのだろう。

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by escu_lenta_05 | 2009-05-05 06:03 | コウチュウ
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