マイマイカブリを久しぶりに見た。
小さい頃、焼酎と黒砂糖を混ぜて作ったオサムシトラップをミカン園に仕掛けたら、
容器の缶詰の空き缶が一杯になる程採れて驚いた記憶がある。
時々オサムシトラップをセットすることがあるが、
オオオサムシや他のアオオサムシ類は採れても、
もう今ではマイマイカブリはほとんど採れない。
以前は普通に見られる里山の昆虫の代表で、決して珍しい種では無かったのに、
知らず知らずのうちにマイマイカブリは姿を消しつつあるのかも知れない。
マイマイカブリの主な餌はカタツムリ。
カタツムリの殻に長い頭部を突っ込んで餌を食べている姿が、
まるでカタツムリを頭に被っているように見えることに由来する和名である。
最近、その餌のカタツムリが少ない気がする。
里山が様々な開発で分断されて、小さく島状に残されていることや、
温暖化傾向が加わって林が乾燥化し、
餌のカタツムリが減っているのも理由かも知れない。
かつては里山で馴染みだった昆虫が、やがて珍品になり、
すっかり絶滅状態となった例は事欠かない。
オオクワガタ、ゲンゴロウ、タガメがその代表だろう。
これらは皆、コウチュウ類や水生カメムシ類の超大型種。
特に、コウチュウ類の超大型種には急激に姿を消しつつある種が多い。
日本産のカミキリムシ類の最大種の一つのシロスジカミキリもそうだ。
かつてはクヌギ林で普通に見られた馴染みのカミキリムシだったが、
今では出合うのも稀な状態となってしまっている。
そして、このマイマイカブリも日本産のオサムシ類の最大種の一つ。
これまた、超大型種のコウチュウ類が進もうとしている衰亡への道を
歩んでいるのではないかと心配である。
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