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Colocasia's Photo World

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オオトビモンシャチホコ

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ページを開いた途端に、「ギャー」と叫んで、直ぐにページを閉じられてしまいそうな写真で申し訳ありません。
「イモムシ、ケムシを愛するわれわれも、この幼虫が団子のように群れている姿には、いささかへ辟易する」と、このオオトビモンシャチホコの幼虫を解説するのは『日本産ガ類幼虫生態図鑑』。こう書いた中臣謙太郎さんは著名なガ類の幼生期の研究者なのだから、一般の人が、こんな毛虫の集団をみたら、嬌声を発して飛び退くのも御もっともなことだ。
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毛虫にしてみれば、これも生き延びるためなのである。若齢期に1個体のものと集団のものでは、前者は風雨などの影響で死んでしまうが、後者はすべで生き延びるという研究結果があるそうだ。集団になることで、一個体あたりの体表面積を小さくして、風雨に対抗しているらしい。さらに、天敵に襲われると、体をのけ反らせて臭い消化液を吐いて天敵を追い払うのだという。こんな気味悪さも、か弱い毛虫の生き残り戦略と知れば、少しは愛おしさも生まれるだろうか。
毛虫の集団が、体をのけ反らせて臭い消化液を吐くシーンを是非撮影したいものだ。それにはだれかに天敵代わりになって、毛虫を突いてもらわなければならない。でも、そんな気色の悪い役をしてくれる人などいそうにない。やっぱり、三脚を据えて、片手にレリーズ、もう片方に棒きれを持って写すしかないだうな。

撮影:2012.5.8 / NIKKOR ED70-180mm F4.5-5.6D
*クリックで画像は少し拡大します。
by escu_lenta_05 | 2012-05-10 18:07 |
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