「あ、これ昼真っから酔っ払ってるおじさん達が飲んでたの、これだったかも」と、
ワインのラベルを見て妻が言う。
フランスのスーパーに並んでいた一番安いロゼはこれだったとか。
一応Bordeauxだけれど、一口含んで見ると香りも風味も乏しい。
枯れ野を過ぎる寒風のような酒。酔うために飲む人にはこれで支障はないだろと、酔う程に変に納得しながら杯が進む。
世の好景気は何処吹く風で、次第に寒々しく成って行く我が家の台所だから、
クリスマス・イブのワインは年々ランクダウン(まるで、私の「人気blog ランキング」のように)。
ラベルを見て今初めて気づいたように妻は言うけれど、全て承知でこんな安酒を買って来たに違いない。
ほとんど空のボトルを片手に提げて、バロン気取りでパリの公園を千鳥足で彷徨う似非詩人。
「そんな人になっては駄目よ!」と、叱咤のクリスマス・プレゼントなのかもしれないぞ。
[Canon EOS20D TAMRON IF28-75mm F2.8]
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