娘は今ゲゲゲの鬼太郎に夢中で、毎日鬼太郎の絵を描いている。
彼に同化したいのか、ちゃんちゃんこと男下駄を履いてアスファルトの道を
カランコロンと鳴らして飽きもせず歩き回るのが日課になっている。
夕方、女鬼太郎と散歩に出た。
カランコロンと、今日も鬱屈を蹴散らしながら歩いている。
田舎道に響く開放の音を傍らに聞きながら、
こちらは面白そうな被写体を探している。
西の丘が切れる辺りに光芒が出た。
仏の後背のような光の束だ。
後で下駄の音が止んでいる。
力強く天に広がる光明を娘も見ているのだろう。
嬉しい兆しのような光、と思う。
もう少し消えないで欲しいと願いながら、夕暮れを見ていた。
[Canon EOS20D TAMRON IF28-75mm F2.8]